ひと休み⑤ 『関東での生活』
19歳の春、関東(埼玉)に移住したわけですが、特に何かが決まっていたわけではなかった為、住むところから始めるスタートとなりました。
家を借りるということも勿論初体験なわけで、何もわからないままに埼玉に着いたその日に、近くにあった不動産屋さんを訪ねてみました。
その時担当してくださった方がたまたま僕と同じ年くらいの息子がいたらしく、ちょうど良さそうなアパートをあてがってくれました。
大家さんにも掛け合ってくれて、家賃を安くしていただいたのを今でも覚えています。ありがたい話です。
住むところは無事決まったので、次は仕事です。
なるべく音楽に時間を費やすため、家から近くて時給がなるべく高いアルバイトを探すべく、近所を探索したところ、ちょうど良さそうな居酒屋を駅前に発見しました。
「居酒屋だったら、最悪食べるものにも困らないかもしれない」というとても安易な発想で面接を受けてみたところ、無事に合格しました。
ろくに料理などしたこともなかったですが、調理場人員として採用していただくことになりました。
これでひとまず新天地で生活していく基盤を整えることができました。
次は肝心の音楽です。
「近くにスタジオはないものか?」と探索していると、立派なスタジオを駅近に発見。
このスタジオは、その後6年ほど続く関東生活で大いにお世話になるスタジオで、ほぼ毎日バイトに行く前に個人練習で利用もしていました。
なつかしい。
これでひとまず音楽をできる環境も揃いました。
関東はやはり、音楽をやるには困らない環境が揃っていて、「都会はすごいなぁ」と未熟なyoseei少年はただワクワク・ドキドキしていました。
話はそれますが、羽田空港から電車に乗った時、あまりの人の多さに「毎日祭りみたいだ」と田舎者のyoseei少年はとても驚いたことを今思い出しました。
全てが新鮮でした。
夢の関東生活は、キラキラ感じるものが多く、ただただ夢と希望に満ち溢れているスタートに感じましたが、現実はそう甘いものではありません。
この後、数々の試練にyoseei少年は襲われることとなるのでした。